ブライダル業界が直面している「危機的な現状」に立ち向かう
- inouekatsuhiro
- 2月19日
- 読了時間: 4分
「婚姻届出数減少」と「披露宴・パーティー実施率低下」
コロナ禍でブライダル業界全体が大打撃を受けました。企業努力の末、何とか危機を乗り越え、あとはコロナ禍以前の状態に戻って、収益を回復させていくだけと思っていたのに、一向に収益が回復しないというケースを多く聞きます。
今、ブライダル業界に何が起こり、どのように乗り越えていくのかをご紹介していきます。
ブライダル業界が直面している「危機的な現状」
急に縮小した披露宴・パーティーの市場規模
コロナ禍以前からブライダル業界では多くの方が少子化の影響による市場規模の減少に危機感を抱いていました。ただ、それは緩やかに訪れ、徐々に対策していく認識でした。しかし、コロナ禍で披露宴・パーティーの実施率が大きく低下し、その後、実施率の戻りは鈍いままです。

コロナ禍以降も、披露宴・パーティー実施率が回復せずに低下傾向にあるのは、結婚式に対するニーズや価値観が変化したことが考えられます。
結婚式に対するニーズや価値観の変化
コロナ禍が明け、日常生活は以前のようになりましたが、結婚式への考え方も変化し、例えば、ナシ婚層の拡大や、招待するゲストを家族などのごく親しい人に絞る少人数の結婚式やフォトウエディングの認知も広がり、結婚式に対するニーズも多様化しました。
加えて、一方で結婚式自体は簡素化するコトは無く、更に人員も不足する中でも個別対応が求められるプランナーの業務は煩雑さを増し、業務効率は悪化するばかりと、という現状が続いている企業も多く見受けられます。
危機的な局面を乗り越えるには
市場規模の縮小と競争の激化にある状況を打破して、乗り越えていくには収益を確保できるかが命運を握ります。今までの延長線上の取り組みでは、収益を維持することすら難しくなっていきます。事業戦略を見直し、これから先を見据えた抜本的な改革が必要です。
ヒヤクでこれまでに行ってきた分析や戦略立案の概要を交えて、局面を乗り越えていく方法を紹介していきます。
「市場規模」と「競合環境」の把握
市場規模の縮小スピードはエリアによって違いはありますが、まずは当該エリアの婚姻届出数の推移の確認と年齢別人口の推移を確認することで、今後の市場規模の推移を捉えることができます。
仮に、市場規模の縮小が急激な場合や、競合が多く過当競争になる事が想定される場合は、強い競合優位性があり、収益性を確保できるかが鍵になります。収益性の確保が難しい場合は、抜本的に事業戦略を見直します。
「事業戦略の再構築」と「競合優位性の確立」
市場規模の縮小や顧客ニーズの変化があり、事業環境が変化しています。戦略を見つめ直し、今後に合わせた事業戦略を再構築する重要度が増しています。
顧客ニーズの把握
マーケット全体の顧客ニーズ把握とともに、「自社の現状分析」で、より細かな検証を行います。コロナ禍前後での成約・非成約要因の検証や披露宴実施者のニーズの傾向を分析し、自社にとっての顧客ニーズを把握します。
自社の強みの確認
自社の「特徴」ではなく「強み」に於いては、コロナ禍前後で変わらず強みとして通用している事と通用しなくなった事を切り分けていきます。過当競争に入り、業態転換を検討する場合も自社の強みを分析することで、強みが活用できる業態を模索でき、未来を切り開くことができます。
競合優位性の確立
顧客ニーズと自社の強みを把握した後には競合との差別化があるのか検証していきます。付加価値や価格など競合優位性を明確にし、優位性が顧客に伝わるようにプロモーション方法まで落とし込みます。
プロダクトの改変
設定した顧客像や、自社の競合優位性を勘案しながら、プロダクト=結婚式の提供価値を新たに創るコトを、行ってきました。ただ理由なく「ウェルカムパーティをつけましょう」とか「料理を訴求しましょう」だけでは差別化にはなりません。
「なぜ顧客に支持されるか?」「何が競合より秀でているのか?」そして、それを求める顧客はどんなタイプであり、どのようなプロモーションを行うと出会えるのか?
上記は、一部抜粋として、ご紹介をいたしました。ヒヤクでは「次の一手」の設計と実行支援まで、ワンストップでサポートをいたします。事業再生とコンサルティングでの豊富な経験と実績があり、業界を熟知しているので、まずは、いつでもお気軽にご相談ください。

